夫婦別姓のメリット

日本は夫婦別姓を認めていませんが、これは実は世界的に見て稀です。

国連の「女子差別撤廃条約」に批准しているのに、この中で定められている「選択制夫婦別氏制度」に反しているということで、以前から日本は国連の女性差別撤廃委員会から繰り返し勧告を受けています。

今に始まったことではないのですが、923日に時事通信がこの問題を取り上げたのをきっかけに、再びネットでも話題になっています。

夫の姓を選ぶか妻の姓を選ぶかは自由とはいえ、実際には日本ではほとんどのカップルが夫の姓を選択していますし、社会的にもそれが普通とみなされる傾向がありますね。

夫婦同姓の法的問題や女性差別では、ということはさておき、現実的に結婚して苗字が変わるということは結構大変なことですよね。特に、職場で突然名前が変わると、名刺やメールアドレスが変わり、会社内や取引先にも苗字が変わったことを報告=結婚報告しなければなりません。

日本の職場では苗字で呼び合うことがほとんどですから、周囲の人々も、結婚を境に呼び方を変えなければならない気恥ずかしさ、もしくは気まずさ。わざわざプライべートの結婚報告を取引先にまでしなければならない煩わしさ…。精神的にもいろいろと大変です。

そのため、結婚後も職場では表向き旧姓で仕事を続ける日本女性は増えているようです。

これは一応の解決にはなりますが、気をつけないと日常生活(夫の姓)と、仕事場(旧姓)で切り替えなければならないという難しさがあり、たまに呼ばれているのに気づかない、何て事も。

海外では、インドやジャマイカなどの少数派を除き、ほぼ夫婦別姓が認められています。特にヨーロッパでは多くの国が早くから別姓を認めており、選択制をとっている国でも今や姓を変える人の方が少ないのではないでしょうか。国民一人ひとりがID番号を保有していますので、姓を変えたらID登録・カードも変えなければならない、という煩わしい手続きのせいもあるかもしれません。

私自身、結婚した当時はベルギーに住んでおり、日本のパスポートの苗字を変えなければならず、必然的にベルギーでのID登録も変更する必要がありました。しかし、ベルギーはもう何十年も前から完全に夫婦別姓の国です。苗字が変わると言っても区役所の窓口の人には理解不能な話で、いくら日本の制度を説明しても、なかなかわかってもらえませんでした。

そうした風土なので混乱を避けるため、勤めていた会社でも旧姓で通していたのですが、実際には夫の姓である事は周りには知られていないか、忘れられています。ある日出張に行く際、現地人の秘書が私の航空券を旧姓でとってしまったという事もありました。

色々な議論があっていいと思いますが、海外に住んでいる間、働いている間は夫婦別姓の方が何かと都合がいいのは事実です。

日本人女性がどんどん海外に出て活躍している今、やはり夫婦別姓の選択肢がないというのは、現実に沿っていないのかもしれませんね。

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この記事の著者

Natsu NakaishiOrange Career 代表

大学卒業後日本で就職し、2004年にベルギー事務所へ赴任。ベルギー国内でのキャリアアップを果たし、イタリア事業所の部署スタートアップに抜擢される。並行して海外キャリア12年の経験を活かし、海外で働きたい女性のための情報サイト Orange Careerを立ち上げる。
英語圏の滞在経験ゼロから英検1級‣TOEIC950点取得、フランス語DELF B1他、オランダ語・イタリア語習得のマルチリンガル。

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