Orange Career
海外で働く

海外で働くために必要な能力 

産業能率大学が3年に1度新入社員を対象に行っている「グローバル意識調査」第六回(2015年度新卒新入社員対象)の調査結果について引き続き、考えてみたいと思います。

 

19「海外で活躍するために必要だと思う能力をお選び下さい」(複数回答)

語学力・コミュニケーション能力…80.4

チャレンジ精神…33.3

異文化理解…30.0

協調性・柔軟性…27.8

主体性・積極性…27.1

精神的なタフさ…18.8

日本人としてのアイデンティティ…12.4

当該職種における専門知識…6.1

その他…0.4

という結果になりました。

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上記項目、確かにどれも大切ですね。

しかし、海外で会社員として10年以上働いてきた経験から言うと、実際の優先順位はちょっと違います。上記のうちでより重要だと思うのは、「精神的なタフさ」「専門知識」、「主体性・積極性」だと感じています。

語学力やコミュニケーション能力は、最初からあるに越した事ないけれども、現地で磨いていけばよいのです。しかし、専門知識、もしくは仕事の能力は最初からできるということを証明しなければ、厳しい就職事情の海外でわざわざ外国人である日本人を雇うメリットがなくなってしまいます。会社の命令で赴任しているとしても、現地のスタッフの信頼を得て、チームワークを構築していくための説得力となるのは、やはり仕事ができるかどうかです。

また、上司の指示を待っているだけでなく、自分から率先して動く主体性は非常に大切です。新卒採用や新人教育という概念のない多くの国で、わからないことは自分で聞かなければ誰も教えてくれません。与えられた仕事をこなすことは最低限のこと、その上で現状より良くする提案をしたり、会議で積極的に発言したり、新しいプロジェクトに立候補をしてみたり、などのアピールは大事です。そうした積極性がないと、就職事情が日本より厳しい国々では、アグレッシブな現地人社員達にあっという間に置いて行かれてしまうかもしれません。

ある程度の協調性は必要かもしれませんが、無理に現地の人に合わせる必要はありません。むしろ、自分の意見が異なる場合はしっかりと相手に伝える事の方が重要です。これは和を大切にし、協調性を重視するあまり多くの日本人が苦手とすることですが、あうんの呼吸が通じない相手と分かりあうために、とても大事なことです。

そういった意味でも、またプライベートでも、精神的な強さが求められます。海外では今まで頼りにしていた家族や友人たちと別れ、人間関係も一から築いていかなければなりません。日本と勝手の違う生活環境や言葉のどかしさ、ストレスの種はいくらでも転がっています。それを乗り切れるタフさ、または気にしない・動じない大らかさは、海外で暮らし働く上で最大の武器と言えます。

 

産業能率大学「第6回 新入社員のグローバル意識調査」

http://www.sanno.ac.jp/research/pdf/global2015.pdf

ABOUT ME
Natsu
大学卒業後日本で就職し、2004年にベルギー事務所へ赴任。ベルギー国内でのキャリアアップを果たし、イタリア事業所の部署スタートアップに抜擢される。並行して海外キャリア12年の経験を活かし、海外で働きたい女性のための情報サイト Orange Careerを立ち上げる。 英語圏の滞在経験ゼロから英検1級‣TOEIC950点取得、フランス語DELF B1他、オランダ語・イタリア語習得のマルチリンガル。