女性のキャリアに追い風!女性活躍推進法 ②問題点と効果

先日女性活躍推進法の内容についておさらいした所で、問題点や期待される効果について考えてみます。

企業の規模や職種、地域によってかなりの差はあるとはいえ、どうしても男性中心で回っている今の日本の企業で、国が主導してこうした取り組みを促すことはとても意味のあることだと考えます。

ただ、この法律にもさまざまな問題点は指摘されており、効果の程を疑問視する声も少なくありません。例えば、目標達成値が設定されていないこと。「○年以内に女性管理職を○%にする」という目標設定はあくまで各企業が決める事で、国からの縛りや達成できた・できなかったときのインセンティブまた罰則等はありません。極端な話、法律自体が10年間の限定法なので、目標をたてても「達成できませんでした」で10年過ぎてしまうことも有りえなくはないということです。

 

 

さらには働く女性側が追いついていけず、会社の数値達成のために望まない管理職になってしまったり、能力が伴わない名ばかりの管理職が生まれる可能性もあり、そうなれば「逆差別」とばかりに男性社員からの不満がでてきそうです。

それでも、この法律を受けて企業側がこの問題に対し本気で取り組まなければならない、意識を変えざるを得ない状況になった事は女性にとって大きな一歩だと思いませんか?

「ダイバーシティ」という概念が浸透し、女性が男性と同じように活躍し、個々の能力を発揮していく事のメリットは多くの企業で理解されていることです。でも現実には子供を産んだ後、会社を辞める女性が4割ほど。せっかく育てた社員、優秀な社員がこれからというときに辞めてしまうのは企業にとって損失です。

一方で子育て世代の女性が働き続けやすいように社内の環境を整備するには、お金も手間も掛かることですし、本音では女性よりもライフイベントに左右されがちでない男性を採用した方が楽だ、と中々重い腰が上がらなかった企業も多いのではないでしょうか。

それが、この法律によって何か目標を設定して、取り組みをアピールしなければ社会的な評価が得にくくなる、優秀な社員が採用できない・辞めてしまう、ということで企業ものんびりしていられなくなったわけです。女性管理職を増やす事を目標にしたならば、まず女性社員の母数を増やし、出産や子育て期間中も働ける環境を整えていかなければなりません。ずっと働き続けたい女性、管理職を目指す女性にとっては確実に追い風になります。

今回は対象が301人以上の大企業だけに限られていますが、大企業で働く男女双方の働き方や考えが変わり、やがて社会全体や中小企業にも浸透していくでしょう。そうなった時、女性にとって「働き続ける事」が当たり前になり、キャリアの選択肢がぐっと広がります。逆に言うと今まで以上に、10年、20年先のキャリアパスをしっかり考えてスキルや実績を積み上げていく事が大事になっていきます。

あなたはその用意ができていますか?

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この記事の著者

Natsu NakaishiOrange Career 代表

大学卒業後日本で就職し、2004年にベルギー事務所へ赴任。ベルギー国内でのキャリアアップを果たし、イタリア事業所の部署スタートアップに抜擢される。並行して海外キャリア12年の経験を活かし、海外で働きたい女性のための情報サイト Orange Careerを立ち上げる。
英語圏の滞在経験ゼロから英検1級‣TOEIC950点取得、フランス語DELF B1他、オランダ語・イタリア語習得のマルチリンガル。

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