語学学習

効果的な語学学習③ 海外でできること

前回前々回と、日本でもどこでもできる効果的な学習法法をお伝えしました。

今回は、海外就職や海外移住を叶え、現地に来た方向けの情報です。

海外に出たら、英語だけでなくその国の公用語を基本的なレベルでマスターすることが大事です。日本語だけ、英語だけ、で暮らせる所ももちろんあるのですが、英語圏以外の国で地方や田舎で英語ができる人がほとんどいないということも。現地人とのコミュニケーションやネットワークが広がっていかないですし、何かあった時、警察や病院、区役所などで自分で意思疎通ができないとどうしても人を頼ることになりますし、何より自分自身のストレスとなります。その国の言葉はなるべく早く、最低限使えるようになりましょう。

でも、着いたばかりで現地人の知り合いもいないし、何をどうすればいいのかわからないということもありますね。

そんな時は、まず居住地の市役所・区役所に行ってみましょう。最初に着いたときに住民登録やIDカードの発行、ビザ関係でお世話になる所ですが、行政には外国人のためのサービス・サポートを紹介していくれる部署が必ずあります。合法的にその土地に来た外国人が、言葉を習得してその土地の人々と円滑なコミュニケーションを取れるようになる事は、その国にとっても有益なことです。逆に、移民問題は土地の言葉がわからない・習得しない人々とコミュニケーションが取れない事が原因の一つであるとも言えます。ですから積極的にその国の言葉を習得しようとする外国人には現地の役人も大方好意的に接してくれるはずです。

 

多くの国で、外国人向けの公共の語学クラスというものが存在します。特に、ヨーロッパの国々では必ずあります。こうした公共のクラスはもちろん自分でネットでも調べられますが、区役所などで情報を得ることができます。

公共のクラスがある場合は、まずはそこから始めることをおススメします。

理由は、安いから。そして、外国人同士の友達を作りやすいです。

もちろん、日本でいうところのGabaとかNovaとか、そうしたプライベートの学校もあるし、少人数のクラスの方が上達は早いかもしれません。ただ、お金はそれなりにかかります。語学を学ぶ上で、経済的負担があると継続する事が難しくなりますので、長く続ける場合は安いに越したことはありません。それに、最初の基礎クラスは非常に人数が多くても、だんだんと脱落者が出て人数は減っていくものです。中級レベルの年後半になるとプライベートスクールと変わらないケースも多くなるでしょう。

料金については、日本でプライベートスクールの値段を考えるとバカみたいに安いです。

例えば私はベルギーとイタリアでそれぞれ公共のクラスに通ったのですが、9月から始まって週に1回3時間等で、1年間(6月まで)で2万円しない位。プログラムも読み・書き・話す・聞くバランスよく考えられており、2年も行けばそれなりに基礎レベルはわかるようになります。時間はあまり融通がききませんが、夜間クラスや土曜日のコースも多いので会社勤めでも十分通えます。残業が多い駐在員も、週に1度位はなんとか時間を作って周りに宣言しておけばなんとか行けるはずです。国によっては、ビザ更新の際にある程度の現地語がマストの場合もあります。語学力を上げることは会社の利益でもあるのですから。

そして、初級クラスにはその国に来たばかりの各国出身者がいて、クラスは国際色豊か。同じ外国人同士、情報交換も有意義です。昼間なら学生や主婦・夜間は働いている人と属性も似通っているので友達になりやすいです。ここで培った人脈やネットワークは後の生活でとても助けになると思いますよ。

 

さて、その国の言葉を習得するうえで、できれば日本である程度の事前学習をしておくことや参考書を用意しておくことをおススメします。なぜなら、公共のクラスはもちろん、プライベートスクールでも多くの場合は、日本語や英語ではなくそのターゲット言語で一から学ぶことになります。日本語を母国語とする人にとって、中国語でもドイツ語でもアラビア語でも、全く体系の異なる言葉なので、知識がなければないほど、多くの方が途中で挫折します。特に、他の生徒の出身地がバラバラなのでよりターゲット言語に近い母国語の生徒には遅れをとり勝ちになります。例えば、イタリア語を習う場合はスペイン語圏の人やフランス語圏出身の人は非常に有利で、性格も日本人より一般的に積極的なため、日本人はおいて行かれがちになります。クラスの外で、予習や復習をしっかりやってついていかなければなりません。そんな時に日本語で書かれた参考書はとっても役に立ちます。

これは私自身が、初めてラテン系の言葉であるフランス語を習ったときの経験ですが、2か月程であっという間に他の生徒に遅れをとってしまいました。他の国から来た生徒も発音は下手なので聞き取りにくいのですが、積極的に喋りまくります。文法もスペイン語系の人はあまり苦労していませんでした。しかし、フランス語をある程度マスターした後に、今度はイタリア語を習う事になったのですが、文法や単語が似ているため、楽さは段違いで、習得も早かったです。

 

自習の方法としては家ではローカルのテレビを見ること。簡単な本やフリーのニュースペーパーもすぐ手に入りますし、ローカルのネットニュース等をチェックしましょう。全部わからなくても、タイトルだけ、主な部分だけ、と段々わかるようになってきます。現地情報も得られて一石二鳥です。

そしてどんどん使ってアプトプットしてみること。会社の現地人スタッフ、近所の人、スーパーや市場で習った言葉をどんどん使ってみましょう!基本的なレベルでも結構話は続くものです。使えば使うほど身に着くのが語学学習。現地にいる最大のメリットです。

 

海外に行ったからといって、語学力は自然に身に着くものではありません。海外に5年いた駐在員一家が仕事でも家庭でも日本人とばかり付き合い、英語はおろか現地語を全くマスターせずに日本に帰国するという事はよくあることです。でも、せっかく海外にいるのならそのメリットを最大限に生かさなければもったいないです。ずっとその国に住む人はもちろん、いつか日本に帰ることが決まっている人も、ぜひその国の言葉に触れ、学ぶことをおススメします。海外生活を豊かにしてくれるだけでなく、日本に帰ってからのチャンスにもつながると思いますよ。

ABOUT ME
Natsu Nakaishi
大学卒業後日本で就職し、2004年にベルギー事務所へ赴任。ベルギー国内でのキャリアアップを果たし、イタリア事業所の部署スタートアップに抜擢される。並行して海外キャリア12年の経験を活かし、海外で働きたい女性のための情報サイト Orange Careerを立ち上げる。 英語圏の滞在経験ゼロから英検1級‣TOEIC950点取得、フランス語DELF B1他、オランダ語・イタリア語習得のマルチリンガル。