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タイの就労ビザの種類と取得する為の具体的な手順とは?

現在、在タイ日本国大使館によると、在留届けを提出している日本人は約7万人と発表になっています。

一方で在留の届け出をしていないケースも少なくないので、実際には約10万人の日本人がタイ国内で生活していると考えても差し支えないでしょう。

 

まずタイで働こうと思えば就労ビザ労働許可証(ワークパーミット)の二つの取得が

必須になるのは周知の事実です。タイの就労ビザは単に「タイで働くことを目的とした入国及び滞在への許可」の意味合いがあり、実際に「タイで働くこと自体に対する許可」ではないのです。

 

つまりは就労ビザだけを取得しても労働許可証なしで働くと不法就労とみなされてしまいます。まずはこの点に関してご理解を頂いた上で、本記事では特に就労ビザ取得に関する具体的な手順についてご紹介していきます。

 

就労ビザにはどんなものがあるか?

タイでの長期滞在に当たっては実に様々なビザがありますが、タイ国内での就労許可を証明するビザとしては、

 

  • ノンイミグラントビザ・カテゴリーB(ビジネスビザ)

これは通称Bビザと呼ばれています。

  • 家族ビザ・カテゴリーO(オー)

こちらは通称結婚ビザと呼ばれています。

 

上記の2種類だけがタイでの就労ビザとして挙げることが出来ます。

 

結婚ビザは文字通りタイ人の配偶者を持つことが取得の条件になるので、一般的には就労ビザというのはBビザを意味していると考えて良いでしょう。

 

基本的に日本の企業から駐在員としてタイへ赴任するような場合は、会社がBビザとワークパーミットを手配してくれるので、本人がビザ取得等の心配をする必要はありません。

しかし個人がタイで働くような場合には以下に示したような申請作業が必要になってきます。

 

タイの就労ビザ(Bビザ)を取得する為の具体的な手順とは?

申請するのは「ノンイミグラントBビザ」(滞在可能日数90日)になります。

必要書類として、駐日タイ大使館あるいは領事館にて下記の書類一式を提出します。尚、日本語の書類に関しては英語またはタイ語の翻訳文(公証を受けたもの)を添付することが必要です。

A)パスポート 

有効残存期間が6か月以上あって、査証の余白ページが2ページ以上あるもの。

コピーはデータ面(顔写真のある面)をA4サイズで取ることが必要です。

B)ビザ申請書1枚

申請書フォームは大使館に用意されていますが、各個人で大使館ウェブサイトからダウンロードして印刷が可能です。

主に、下記大使館、領事館にて申請でき、営業日は月〜金の平日のみです。特に月曜日は混雑するので、ご注意下さい。

申請時間 受領時間 住所 問い合わせ
在東京タイ王国大使館 09:00~11:30 14:00~15:00 〒141-0021

東京都品川区上大崎3-14-6

03-5789-2433
タイ王国大阪総領事館 09:30~11:30 13:30~15.00 〒541-0056

大阪市中央区久太郎町1丁目9番16号 バンコック銀行ビル4階

(06) 6262-9226/(06) 6262-9227
タイ王国名古屋名誉総領事館 10:00~11:30 13:30~15:30 名古屋市中区錦三丁目6番29号(興和ビル1F) 052-963-3451

 

C)カラー写真(5 x 4.5cm)

これは2枚申請書に貼付する必要があります。

D)航空券または予約確認書

手配された航空券または予約確認書をご準備下さい。

E)タイの会社、事業提携者あるいは雇用主発行の英文またはタイ文の招へい状(原本)一通

会社のレターヘッド用紙(社名や住所、電話番号などが上部に印刷された社用便箋)に申請者のタイにおける滞在目的、滞在期間、入国予定日、希望するビザの種類を記入します。タイ商務省発行の会社謄本に氏名が記載されたサイン権者の直接署名が含まれていることが必要です。それが取得不可の場合には、招へい状署名者へのサイン権者の委任状を提出するようにします。但し、ファックスやPDFでの送付は不可です。

F)英文経歴書の原本1部

サンプルに関しては大使館に用意されており、大使館のウェブサイトからのダウンロードも可能になっています。

G)タイ側の会社の登記簿コピー

発行から6か月以内で、資本金や会社代表者の名簿が記載されているもの。これはタイ語のままで問題ありません。

H)再入国許可

ビザの有効期限中に出入国を繰り返す場合は必要となります。詳しくは後で説明していますのでご参照ください。

I ) 以前の就労許可証のコピー1通(以前にタイで就労した経験がある場合)

上記書類に加えて更に追加の書類を要求される場合がありますので、詳細はタイ大使館のウェブサイトを参照するか、直接大使館に確認してみてください。また駐在員が家族を帯同してタイに入国する場合は、ノンイミグラントO(オー)ビザを取得することが必要です。その場合には戸籍謄本1通が求められます。

 

ノンイミグラントBビザ取得の注意点

各種のビザは一度タイを出国すると、その時点で失効してしまうので注意が必要です。

せっかく取得したビザの権利をそのまま留保して出国する為には、出国前にリエントリーパーミットを申請して取得しておかなければなりません。

 

その際のリエントリーパーミットの有効期限は取得済みのビザの有効期限になります。このリエントリーパーミットを取得すれば、次にタイに再入国した時に出国時に持っていた滞在許可が再取得されるという流れになります。

 

リエントリーパーミットには、ビザの有効期限内で1回だけ出入国が可能なシングルパーミット期間内に何回でも出入国ができるマルチプルパーミットの2種類があります。もしあなたが長期滞在者でタイを出国する機会が多いと思うのであれば、マルチプルパーミットの取得をぜひ行っておきましょう。

 

個人で現地採用の場合は?

就労許可証(Bビザ)に関して問題が発生する可能性があるのは、タイへ個人で渡航して現地採用で就職しようとするような場合です。

というのも、現地企業では社員に対して、Bビザを発行してくれる会社と発行してくれない会社があるためです。

 

現実には観光ビザでタイに入国して、ワークパーミットなしで仕事をしている日本人もいるようですが、これはいわゆる不法労働に当たります。このBビザ取得は労働許可証(ワークパーミット)取得の為の必須条件のため、無視できない非常に重要なことなのです。

 

またタイ国内では、ある意味当然ですがタイ人の雇用を確保するという観点から39種類の職業に関しては外国人の就業が禁止されています。

職業規制について

 

申請者個人への条件もビザ取得にはあり、まずその人物自体がタイ国にとって有益な人物でなければならないと決められています。その際に学歴は絶対条件ではないようですが、基本的には大卒以上が望ましいとされています。

 

そして申請者本人だけでなく、就職予定の会社に対しても条件が付きます。例えば、

 

  • それが合法的な会社であるかどうか?
  • 資本要件(外国人一人につき200万バーツ)の条件は満たしているか?
  • タイ人の雇用(外国人一人につきタイ人四人)が厳守されているか?
  • 税金はきちんと払っているか?

 

などです。

 

おわりに

申請者本人だけでなく、実際に働く企業に関してもこのように大きな条件が付くことになるタイでの就労ビザ。

このことはつまり、タイで働くことのできる日本人はエリート階級であるということを意味しているのですよね。

 

日本人がタイで働くことのできる職業において、月々の最低賃金は50,000バーツ(約165,000円)が下限と法律で定められています。

これは現地のタイ人の最低賃金に比べれば、とてつもなく大きな給与になります。

 

ぜひ就労ビザの仕組みを詳しく知り、トラブルなく充実したタイでの就業を成し遂げましょう。

ABOUT ME
Natsu
大学卒業後日本で就職し、2004年にベルギー事務所へ赴任。ベルギー国内でのキャリアアップを果たし、イタリア事業所の部署スタートアップに抜擢される。並行して海外キャリア12年の経験を活かし、海外で働きたい女性のための情報サイト Orange Careerを立ち上げる。 英語圏の滞在経験ゼロから英検1級‣TOEIC950点取得、フランス語DELF B1他、オランダ語・イタリア語習得のマルチリンガル。